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芙苑晶インタビュー「新たなる世界からのサウンド」
Nucleus(アルゼンチン)2005:日本語訳版 >
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3.  あなたが自分の作品で到達しようと模索する目標は何ですか?
   このような音楽スタイルの作品を作るために必要であったものは?
 

●ある点では僕は自分を音楽家というよりは映画監督のような感じだと思うし、また別な点ではサイケデリック・アートの画家のようなイメージも持っている。

 映画監督というのは、僕のアルバムの作り方は、ふつうのロック・アルバムよりももっと大がかりだから、SF映画を作っているような感じがするからだし、また、サウンド面では僕はサイケデリック・アート的なアプローチもしているからね。

 言ってみれば、ロックの肉体性とクラシックの色彩感覚をシンセサイザーを使って融和させることが僕の作曲家としての一つの目標でもあるんだ。

 ある日僕は、子供の頃に学んだクラシックと、今の最先端の科学が生んだ新しい楽器であるシンセサイザーを結びつけて、自分なりのやり方で、新しい音楽を作ろうと思った。

 たとえば僕が少年時代スタンリー・キューブリックのSF映画を最初に見たとき、あるいはガルシア・マルケスの長編小説を読み終えて本を閉じたとき、目に見えている現実があたかも全部嘘っぱちのように思え始め、この幻覚のような音楽や物語が見せてくれるヴィジョンのほうがよほど真実らしく思えてしまった、そういう体験を、僕の音楽を聴くリスナーも追体験してくれたらいいなと思うことはあるよ。

 
4.  では『年代記(Chronicle)』について話しましょう。まず、このアルバムのコンセプトは何ですか?
 

●『年代記』に限らず、僕は通常新しいアルバムを作るとき、テーマを先に決めてから作るんじゃなくて、漠然としたイメージやサウンドのアイディアが先に浮かんで、それとフィットするテーマをあとから合体させるというやり方をしている。理屈はあとからつけるんだ。

 『年代記』のアイディアの核となる最初の部分は、前のアルバム『宇宙論』のレコーディング・セッションの終わり頃に浮かんだ。

  『宇宙論』では、僕は時空間を超越するというイメージを表すために、心臓の鼓動や時計の音、人間の悲鳴やうめき声などをサンプリングして、SF映画の効果音のように使ってみた。とくに、時計の音はものすごくたくさん集めた。
  Fairlight CMI-2x(訳注:フェアライト CMI-2x =シンセサイザー)で山ほどリズム・ループを作り、時計の秒針のチクタクいう音をループにしてリズムに使ったんだ。

 そして『宇宙論』のレコーディング・セッションが終わったとき、結局使わなかった音がたくさんあったことに気づいた。
 当時はまだ何も新作のアイディアがなかったので、僕は『宇宙論』のパート2のようなアルバムを作るつもりで、また時計の音をリズムにして曲を作り始めたんだ。

 これが『年代記』の Movement 8 で、だから結局『年代記』はアルバムの終わりから頭のほうへ向かってほぼ逆に作っていった。
 そしてこの時計の秒針のサウンドがヒントになって、『年代記』のアルバムのテーマと、全体的な方向性が決まったんだ。つまりそれは「時間をサウンド化し、視覚化する」というテーマだった。

 
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Sounds From New Universe - Interview with the brilliant Japanese creator AQi Fzono
Nucleus (アルゼンチン/中南米)、2005年1月
(オリジナル:英語)
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